リハビリ発祥のピラティスは、回数を重ねることで確かな効果が期待できるエクササイズです。
「何回で効果が出るのか?」という疑問を持つ方も多いと思いますが、その目安は意外と明確に語られています。
今回は、ピラティスを何回続けるとどんな変化が現れるのかを、理論的背景と共に詳しくご紹介します。
継続のモチベーション維持にもつながるので、ぜひ参考にしてください。
目次
ピラティスの効果が出るまでの一般的な回数とは?
ピラティスでは、続ける回数ごとに感じられる効果の変化があるとされています。
これは創始者ジョセフ・ピラティス氏の有名な言葉に由来しており、「10回で気分が変わり、20回で見た目が変わり、30回で体のすべてが変わる」と語られています。
もちろん個人差はあるものの、多くの実践者の体験からも、この回数ごとの変化は一定の信ぴょう性があります。
10回で体の変化を感じ始めると言われる理由とは
ピラティスを10回ほど継続すると、まず体の感覚に変化を感じ始める人が多いです。
具体的には「姿勢が良くなった」「呼吸が深くなった」「体が軽く感じる」といった感想がよく聞かれます。
これは、ピラティス特有の呼吸法とインナーマッスルを意識する動きによって、身体感覚が研ぎ澄まされてくるためです。
特に普段あまり運動していない人ほど、最初の数回での気づきが大きくなる傾向にあります。
20回で見た目に変化が出るとされる根拠について
20回程度ピラティスを行うと、見た目にも変化が表れ始めます。
ウエストラインが引き締まったり、肩の位置が整ったりと、全体のボディラインに変化が出てくるのです。
この理由としては、インナーマッスルの強化により、自然と正しい姿勢が保たれるようになることが挙げられます。
また、代謝が上がることでむくみや脂肪の蓄積も減り、スッキリとした印象になってくるのです。
30回で体が完全に変わるとされるピラティス理論
ピラティスを30回継続すると、「体が完全に変わる」と言われています。
これは単に見た目が変わるだけでなく、動きの質や体幹の安定感、柔軟性など、内面的な機能改善も含まれます。
継続することで、深層筋肉がしっかりと働くようになり、日常動作が楽になったり、ケガをしにくくなったりするのです。
ピラティス理論では、筋肉と神経の再教育によって、根本的な体の使い方が変わることを重視しています。
レッスンの頻度と継続期間が効果の鍵になる理由
ピラティスの効果をしっかり実感するためには、ただ回数をこなすだけでなく、適切な頻度と継続期間が重要です。
一般的には週に1?2回のレッスンを3ヶ月以上続けることで、目に見える成果が出やすいとされています。
また、頻度が少なすぎると身体が元の状態に戻りやすくなるため、定期的な刺激が必要です。
短期集中よりも、無理のないペースで長く続けることが、確実な変化へとつながっていきます。
初心者が感じやすいピラティスの初期効果を4つ紹介
ピラティスを始めて間もない頃でも、多くの人が効果を感じ始めます。
特に初心者が感じやすいのは、姿勢の改善や体の引き締まり、リラックス効果など、比較的早い段階で現れる変化です。
これらの初期効果は、継続へのモチベーションにもつながるため、知っておくと前向きな気持ちで続けやすくなります。
以下では、具体的な効果とその理由を詳しく解説します。
効果①:姿勢が良くなったと感じる人が多い理由
ピラティスを始めて数回のレッスンで「姿勢が良くなった」と感じる人は非常に多くいます。
これは、体幹を支えるインナーマッスルを意識しながら動くため、自然と背筋が伸びるようになるからです。
特に、デスクワークやスマートフォンの使用によって前かがみになりがちな現代人にとって、姿勢の改善は大きな変化に感じられます。
無意識のうちに正しい姿勢が身につき、肩こりや首の疲れの軽減にもつながっていきます。
効果②:インナーマッスルの刺激による体の引き締まり感
ピラティスでは、表面的な筋肉よりも、深層部にあるインナーマッスルを集中的に使います。
この刺激により、内側から体が引き締まる感覚を得やすくなるのです。
見た目にはまだ大きな変化が出ていなくても、ズボンがゆるく感じたり、お腹が引っ込んだように思えたりする人もいます。
これは筋肉のバランスが整い、無駄な力みが取れることで、シルエットがスッキリ見えるからです。
効果③:呼吸法によるリラックス効果やストレス軽減
ピラティスの特徴的な呼吸法は、自律神経を整える効果があります。
深くゆったりとした胸式呼吸を繰り返すことで、副交感神経が優位になり、心が落ち着いてくるのです。
このため、レッスン後には「心が軽くなった」「よく眠れるようになった」という声もよく聞かれます。
忙しい日々の中で、自分の体と呼吸に集中する時間が、ストレス軽減に大きく役立ってくれます。
効果④:体の可動域が広がることで体の軽さを感じる
ピラティスの動きは、関節の可動域を無理なく広げていくように設計されています。
そのため、数回のレッスンでも「体が軽くなった」「動きやすくなった」と感じる方が多いです。
これは、固まっていた筋肉や関節がほぐれることで、日常の動作がスムーズになるからです。
たとえば階段の上り下りや振り返り動作が楽になるなど、日々の生活でその変化を実感できるでしょう。
ピラティスは週1回と週2回では効果にどれだけ差が出る?頻度別の変化を比較
ピラティスの効果を実感するには、どのくらいの頻度で通えばよいのか迷う方も多いと思います。
結論から言えば、頻度が高いほど効果は早く現れますが、週1回でも十分な変化が期待できます。
大切なのは、自分の生活リズムに合った無理のないペースで、継続していくことです。
ここでは頻度ごとの効果の違いや、効果を高める工夫について詳しく解説していきます。
週1回のペースでも続ければ変化は期待できる
忙しい人にとって、週1回のピラティスが現実的な選択肢となることも多いでしょう。
この頻度でも、継続すれば確実に効果を実感することができます。
例えば、姿勢の改善やインナーマッスルの意識向上など、体の内側から変わっていく感覚が徐々に得られます。
ゆっくりではありますが、半年ほど続けると見た目にも変化が出る方が多くいます。
週2回以上の実践がより早い効果につながる理由
もしスケジュールに余裕があれば、週2回以上のピラティス実践が理想的です。
この頻度であれば、筋肉への刺激が持続しやすく、体の学習効果も高まります。
具体的には、呼吸や姿勢を意識する感覚がより早く身につき、結果として姿勢改善や体型変化が早期に現れやすくなります。
3ヶ月以内に明確な変化を感じたい方には、週2回以上がおすすめです。
頻度よりも継続の方が大切と言われる理由とは
ピラティスに限らず、身体づくりは「継続」が最も大きな成果を生む鍵となります。
最初はモチベーションが高くても、無理な頻度を設定すると途中で挫折しやすくなるからです。
週1回でも長く続ければ、しっかりとした成果につながります。
反対に、短期間だけ集中しても、その後やめてしまっては元に戻る可能性があります。
自分に合ったペースを見つけることが何よりも大切です。
効果を高めるための自宅トレーニングの併用法
スタジオでのレッスンに加えて、自宅でも簡単なピラティスを取り入れることで、効果をさらに高めることができます。
特別な器具がなくても、マット1枚あれば十分です。
たとえば、骨盤の安定を意識したブリッジや、腹筋を使うロールアップなど、基本的な動きだけでも継続すれば体に変化が現れます。
5分でも毎日続けることが、週1?2回のレッスンをより効果的にサポートしてくれます。
リフォーマーとマットピラティスで効果の出方に違いはある?
ピラティスには「マットピラティス」と「リフォーマーピラティス」という2つの主なスタイルがあります。
どちらも体幹を鍛え、姿勢や柔軟性を改善する点では共通していますが、使用する道具や負荷のかけ方が異なるため、得られる効果にも違いがあります。
自分の目的や体の状態に合わせて選ぶことで、より効率的なボディメイクや不調改善が可能になります。
ここでは、それぞれの特徴とメリットについて解説していきます。
リフォーマーは負荷の調整ができる分、効率的に鍛えられる
リフォーマーとは、バネのついたスライド式のベッドのような器具を使って行うピラティスです。
このバネが負荷の役割を果たすため、筋力レベルに応じて強度を調整できるのが大きな特徴です。
初心者でも無理なく行える一方で、上級者にはしっかりとした負荷をかけて鍛えることが可能です。
また、体をサポートしながら動けるため、関節に負担をかけにくく、安全に筋肉強化ができる点も大きな魅力です。
マットピラティスは体幹の意識を高めるのに効果的
マットピラティスは、床に敷いたマットの上で自重を使って行うエクササイズです。
道具に頼らない分、体幹の安定力や自分の体のコントロール力がより求められます。
このため、自分の重さを支えながら動くことで、体幹を自然と意識する習慣がつきやすくなります。
シンプルながらも奥が深く、継続することでしなやかで強い体を目指せるスタイルです。
目的によって選ぶべきスタイルが変わる理由
ピラティスを始める目的によって、どちらのスタイルが合っているかは異なります。
たとえば「姿勢改善や体幹強化」が目的ならマットピラティス、「筋力アップやリハビリ的なアプローチ」が目的ならリフォーマーがおすすめです。
また、リフォーマーは可動域が制限されやすい方や運動に不安がある方にも安心して取り組めるため、初心者や高齢者にも適しています。
反対に、道具なしで手軽に始めたい人や、自宅での継続を重視したい人にはマットが向いています。
リフォーマーとマットを組み合わせることで得られる相乗効果
リフォーマーとマットピラティスは、それぞれに異なる利点があるため、両方をバランスよく取り入れることで相乗効果が得られます。
リフォーマーで筋肉にしっかり刺激を与えつつ、マットで自分の体を繊細にコントロールする力を養う、というように補完し合う関係です。
実際、多くのピラティススタジオではこの2つを組み合わせたプログラムを提供しており、効果的なボディメイクや姿勢改善が期待できます。
目的に応じて使い分けたり、周期的に切り替えたりするのもおすすめの方法です。
ピラティスの効果がでるまでの期間は年齢や体質によって変わる?
ピラティスは幅広い年齢層に人気のあるエクササイズですが、効果が現れるスピードには個人差があります。
特に年齢や体質の違いは、代謝や筋肉のつきやすさ、柔軟性などに影響し、結果として体の変化に差が出やすくなる要因です。
とはいえ、どんな人でも適切な方法で継続すれば、確実に前向きな変化を感じられるのがピラティスの魅力です。
以下では、年齢や体質にまつわる効果の違いと、その理由について詳しく解説します。
代謝の違いが体の変化に影響する理由とは
代謝とは、体がエネルギーを消費する働きのことを指します。
若い人ほど代謝が高く、脂肪燃焼や筋肉の再生が早いため、比較的早い段階で体の変化を実感しやすい傾向にあります。
一方、年齢とともに代謝はゆるやかに低下するため、同じ運動量でも結果が出るまでに時間がかかることもあります。
しかし、ピラティスのような継続型の運動は代謝の底上げにも効果があり、時間をかければ十分に体が応えてくれるのです。
筋力や柔軟性の個人差が効果の出方を左右する
体の変化のスピードには、もともとの筋力や柔軟性のレベルも大きく関係します。
運動習慣のある人や、柔軟性の高い人は、ピラティスの動きをスムーズにこなせるため、早く効果を感じやすくなります。
逆に、筋力が弱かったり体が硬かったりする場合は、正しいフォームを維持するのに時間がかかるため、効果もゆっくり現れます。
ただし、そういった人こそピラティスによって得られる変化が大きく、継続によって確かな進歩を感じられるようになります。
高齢者でも安全に効果を得られるピラティスの魅力
ピラティスは、高齢者でも安全に取り組める運動法として世界中で注目されています。
動きがゆっくりで負荷も調整しやすいため、関節への負担が少なく、運動に不安を感じる方でも安心して行えます。
特にリフォーマーピラティスは、体をサポートしながら行えるため、バランス能力の向上や転倒予防にも効果的です。
年齢を重ねても「動ける体」を保つための方法として、ピラティスは非常に心強い存在となります。
ピラティスが体質改善にも役立つ理由
ピラティスは単なるエクササイズではなく、呼吸・姿勢・筋バランスを整える全身運動です。
このため、冷え性・便秘・肩こり・腰痛といった体質に関する悩みにも改善効果が期待できます。
とくに深層部の筋肉を鍛えることで、内臓の位置が安定し、血流やリンパの流れも良くなります。
定期的に続けることで、見た目の変化だけでなく「不調が減った」「疲れにくくなった」といった、根本的な体質改善も実感できるでしょう。
ピラティスを継続することで期待できる4つの変化
ピラティスは、回数や期間を重ねるほどに効果を深く実感できるエクササイズです。
一時的な筋トレとは異なり、長期的に継続することで体の使い方そのものが変わり、姿勢や不調の改善、ボディラインの変化などが自然と現れてきます。
さらに、運動習慣の定着によって、心と体のバランスも整いやすくなり、人生全体にポジティブな影響を与えてくれます。
以下では、ピラティスを続けることで得られる長期的な変化を4つの側面からご紹介します。
変化①:猫背や反り腰など姿勢のクセが改善される
日常生活の中で染みついた猫背や反り腰といった姿勢のクセは、無意識のうちに体に負担をかけています。
ピラティスを継続することで、骨盤や背骨の正しい位置を感覚として理解し、自然と良い姿勢を保てるようになります。
これは、姿勢を支えるインナーマッスルが鍛えられることで、意識しなくても正しい姿勢が定着してくるためです。
見た目が美しくなるだけでなく、疲れにくい体へと変わっていくのも大きなメリットです。
変化②:腰痛や肩こりの原因の根本から改善
ピラティスでは、体の歪みや筋力のアンバランスを整えることに重点を置いています。
このため、単なるストレッチやマッサージでは解消しきれない慢性的な腰痛や肩こりの根本改善に効果的です。
特に、深層部の筋肉を使って体を安定させることで、余計な負担がかかりにくくなり、痛みが出にくい体に変化していきます。
ピラティスを習慣化することが、予防と改善の両方に役立つのです。
変化③:運動習慣の定着による心身の健康効果
ピラティスを定期的に続けることで、運動すること自体が習慣になっていきます。
この「続けられる運動」という特性こそが、心身の健康に大きな恩恵をもたらします。
継続することで血流が良くなり、睡眠の質が上がったり、ストレスが軽減されたりと、日常生活の質も高まります。
また、心地よい達成感を得られるため、自己肯定感の向上にもつながるのです。
変化④:ボディラインの変化により自信が持てるようになる
ピラティスを継続していくと、自然と美しいボディラインが形成されていきます。
特に、ウエストのくびれや背中のライン、骨盤まわりの引き締まりなど、細かい部分にまで変化が表れやすくなります。
これは単に筋肉をつけるのではなく、全身のバランスを整えることで、女性らしいしなやかな体づくりができるからです。
「服がきれいに着られるようになった」「姿勢が良くなって若々しく見られる」など、自分自身に自信を持てるようになる変化は何よりも嬉しい成果です。
ピラティスは何回で効果が出るか?についてまとめ
ピラティスは、回数を重ねるごとに体に確かな変化をもたらすエクササイズです。
10回で体の感覚が変わり、20回で見た目に変化が現れ、30回で体そのものが変わるという理論には、多くの実践者の声も裏付けとしてあります。
ただし、効果が出るまでのスピードには個人差があり、年齢や体質、運動歴、継続の頻度などによっても左右されます。
週1回でも続ければしっかりと成果は出ますし、週2回以上や自宅でのセルフトレーニングを併用することで、より早く効果を実感できるでしょう。
また、マットとリフォーマーの使い分けや、目的に合ったスタイルの選択も、効果の出方を大きく左右します。
大切なのは「回数」よりも「継続」。自分に合ったペースで長く続けることが、心も体も変える最短ルートなのです。